新刊
- 新版 私たちはどのように働かされるのか
伊原亮司
ISBN 978-4-911530-01-6 C1030 ¥2200E四六判並製 248頁
定価(本体2200円+税)
2025年5月刊暴力、いじめ、差別、能力主義――働く現場から描き出す、現代日本のリアル労働論
わたしたちは、〈働くこと〉に振り回され、互いにいがみ合い、疲れ切っている。就職の内定を勝ち取るために競い合い、勤めだしてからは何かに駆り立てられるように働き、「できの悪い」同僚や働いていない人に不満をぶつける……しかし、これでいいのだろうか?
目次
働く前から疲れないように
第一章 経営書・自己啓発本をつい読みたくなる人たちへ
第二章 職場における「いじめ」
第三章 労働と「うつ病」
第四章 労働と「死」
第五章 「品質」の作り込みの低下
第六章 「キャリア」ブームに煽られる人たちへ
第七章 「社会貢献」に惹かれる「良い人」たちへ
第八章 働くということを自分たちのものに取り戻す著者紹介 伊原亮司
1972年生まれ。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了、社会学博士(2004年)。現在、岐阜大学地域科学部准教授。専攻、労働社会学、経営管理論、現代社会論。主な著作に『合併の代償――日産全金プリンス労組の闘いの軌跡』(桜井書店、2019年)、『ムダのカイゼン、カイゼンのムダ―トヨタ生産システムの〈浸透〉と現代社会の〈変容〉』(こぶし書房、2017年)、『トヨタと日産にみる〈場〉に生きる力――労働現場の比較分析』(桜井書店、2016年)。共訳、デービッド・F・ノーブル『人間不在の進歩――新しい技術、失業、抵抗のメッセージ』(こぶし書房、2001年)。 - マルクス主義の革新
カール・コルシュとマルクス主義研究週間ミヒャエル・ブックミラー編著 青山孝德訳
ISBN 978-4-911530-00-9 C1010 ¥2600E
四六判上製 256頁
定価(本体2600円+税)スターリニズムとファシズムとの狭間でマルクス主義の可能性を追求した人びと
1923年、ドイツ・ゲーラベルクで開催された「マルクス主義研究週間」は、気鋭のマルクス主義理論家であったコルシュ、ルカーチをはじめゾルゲ、ヴィットフォーゲル、福本和夫らが参加した。フランクフルト学派の起点ともなったこの会合を交点としてコルシュの思想の軌跡をたどり、20世紀初頭に開花しようとした非スターリン主義的マルクス主義の実像を浮き彫りにする。
目次
序 ミヒャエル・ブックミラー
「マルクス主義研究週間一〇〇周年企画」について ペーター・シュルツ■展示
マルクス主義の革新 カール・コルシュ一八八六―一九六一 構成・文 ミヒャエル・ブックミラー■講演
マルクス主義の革新 マルクス主義研究週間と批判的社会科学の構築――カール・コルシュ一八八六―一九六一 紹介 ミヒャエル・ブックミラー
身体商品と商品体――ルカーチ・ジェルジの物象化論のアクチュアリティー 『歴史と階級意識』より ヴェルナー・ユング
『歴史と階級意識』と『マルクス主義と哲学』 比較試論 ミヒャエル・ブックミラー
男性マルクス主義者のみか?――ゲーラベルクのマルクス主義研究週間における女性たち ジュディ・スリヴィ
社会研究とスパイ活動との関連について――リヒャルト・ゾルゲとヘーデ・マッシング ウーヴェ・ロスバッハ著者紹介 ミヒャエル・ブックミラー
政治学者 元ライプニッツ大学(ハノーヴァー)教授 カール・コルシュ全集編者訳者紹介 青山孝德
1980年、名古屋大学大学院経済学研究科博士課程を単位取得により退学。ドイツ・オーストリア社会思想史研究。K・コルシュ、O・バウアー、K・レンナー等に関する論文の他、訳書にS・ナスコ『カール・レンナー――その蹉跌と再生』(成文社、2019年)、A・フックス『世紀末オーストリア――1867-1918』(昭和堂、2019年)、E・パンツェンベック『一つのドイツの夢』(御茶の水書房、2022年)等がある。